絵本の選び方


2年ほど前に、京都市の

絵本・童話 子どもの本専門店を訪れて

店主さんのお話しを伺ったことがあります。


私自身、もともと絵本や童話が大好きなのです。

日本のむかしばなしも、外国に伝わる童話も

どれもシンプルなおはなしでやさしい言葉で書かれているのに

心がほ~っとあたたまり

それでいてとても含蓄が深く

心に染み入るように広がる物語の味わいがあるからです。


大人も十分に楽しめ

ましてや子どもたちには、何回でも読んで聞かせてあげたくなります。


子どもたちには、その “含蓄” の部分が伝わっているのかいないのか

それはひとまず置いておいて

心のひだにそっと何かが触れていく・・・

そんな体験がとても貴重に思えます。


そんなわけで、自分の子どもにも

もっともっと膝の上で、絵本を読んであげればよかったと

当時を思い返しますし

毎晩一緒に布団に入って

「桃太郎」を語りながら眠りについていたのですが

子どもよりも私の方が眠りに落ちるのが早く

ある時などは

桃太郎が桃から誕生するよりも先に記憶が途絶えたこともあり・・・

そんな時、息子はいったいどうやって布団の中で時間をやり過ごしていたのだろうと

苦笑いと共に思い出されます。


そんな私が、絵本・童話 子どもの本専門店の店主さんのお話しを伺って

深く共感したことがあります。


一つは、挿絵の描写の大切さ。


一本線でイラストのように描かれた絵じゃなくて

線や色などの表情が豊かで、うっとり思わず見入ってしまうような絵。

その挿絵の配置や並び方、描く場面、切り取るシーンの選び方

それらが熟考されて組み立てられた絵本は

絵だけで十分に、物語の世界を味わうことができるほどです。

挿絵でいっそう瞬間的に心をわしづかみにされ

絵と言葉が紡ぎ出す世界観に惹き込まれるのです。


日常とは違う絵本の世界に入り込み

子どもたちはその中で

想像や感受の力が活発に動きまわっていることでしょう。


そうやって、子どもたちが未知なるもの・未来の世界を

想像でひろげていく力を養っているのです。

本物の美しいものを見て、自分の心の動き方を感受しながら

心地よさというものがどんなものなのかを体感しているのです。


二つ目は、物語の筋立て。


昔話や童話には、ある一定のパターンがありますよね。

多くは、恵まれない親切な正直者が主人公で

それに対抗するように悪役が登場し

主人公は苦難や辛いこと、悲しみを超えて

最後にやっと、予想以上のハッピーエンドで幕をとじる。

このストーリーを

子どもたちが主人公になりきって、ハラハラどきどきしながら追体験し

そして最後には、ほっと胸をなでおろして安心するとともに

満ち足りた気分を味わう

これがとても大事なのだという店主さんの話にとても納得しました。


子どもたちが、これから大人へと成長していくプロセスで

いろんな人との出会いがあり

いろんな失敗や困難も、そりゃあることでしょう。


だけれども、どんなことがあっても必ず大丈夫なんだ

そう思えること。

最後には安心できる、根底となる体感が根付くこと。


物語が進行するなかで、主人公の自分はどう在るべきか

そんなことを子どもたちは感じ取っています。


一般的な善を押し付けるわけじゃないのですが

物語の進行とともに、子どもたちの心が動きまわる中で

それぞれ自分の善意が反応するありかを確かに感じ取り

知らなった新しい世界観を、新鮮さとともに受け入れつつ

心が満たされたときの、どっと感情があふれる感覚を

たくさん経験してほしいと思います。

それは、彼らの生きていく力になるから。

彼らがこれから先、いくつかの選択肢から選ばなければならない時

自分の行動を決めなければならない時

自分の道を自分で選んで決定しなければならない時が

この先何度となく訪れるでしょう。

その時に、この体感が必ず道標となってくれます。

頭の計算や頭脳ではなく、ハートで感じた心の力が

必ず彼らを、真に満足できる方へと導いてくれるでしょう。


だから、大人が選んで読んであげる絵本は

じっくり選んでもらいたい。

大人が、子どもたちに肉声で読んで聞かせる物語の世界が

豊かな時間となりますように。

そんな豊かな時間が

スマホ育児や動画配信に埋没せず

暮らしの中の日常にありますように、願っています。







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