高学年図書おすすめ『 ぼくたちのリアル 』


『 ぼくたちのリアル 』

 著者 戸森しるこ
 絵 佐藤真紀子
 発行所 講談社

絵にかいたようなクラスのスーパースターを中心に

3人の男の子の、短い、短い、ひと夏の物語でした。

一年の・・・およそ半分

たった半年の間に、突如深く関わることになり、そして離れていく運命の出会い。

誰かと一緒に過ごした時間は、リアルな体感を伴う現実であったとしても

時の流れとともに風化されていく・・・

多くの出来事は、新しい出会いや出来事に上書きされて

いくつもの記憶の底へ底へと、押しやられていくものです。


だけれども、いつまでたっても色あせない出会いというものがある。


どれだけ時間が過ぎても、その人も今、この地球上で

今日も、どこかで生きていることを思うだけで

胸が熱くなるような出会い。

そんな出会いは人生に何回あるのでしょう?


この本では、一生涯忘れることのない人に出会えた

そして深く関わりあうことになってしまう運命

どの一人も欠けては決して成り立たなかった互いの成長と友情が

疾走感とともに描かれています。

軽やかさの中に、ヘビーなテーマも盛り沢山でした。

人の生死も

家族も。

いじめ。

人を好きになること。

国籍。

そして、LGBT。


今の子どもたちを取り巻くあらゆることが凝縮されていながら

重くならず、さらりと描かれている作品でした。

夏を突っ切る少年たちの飛ぶ汗のような物語の進行に

疾走する息づかいが聞こえてきそうで

閉じ込められた思い出が一気に流れ出すようで。

大人でも、十分読み応えのある作品だと思いました。



何事も期限があると、どこかで分かっている。

命や、命運は

時に理不尽なこともある。

それでもそこに向かって一直線に

人は生きていくんですよね。


もっと人生を疾走したい!という気持ちが溢れ出す、おすすめの一冊です。




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